Memcachedのインストールと設定
サーバ・インフラを構成するうえで、さまざまな環境で長く利用されているkey-valueストアのMemcachedの導入についてまとめています。
Memcachedとは?
概要
memcachedは高性能な分散メモリキャッシュサーバです。
Free and open source, high-performance, distributed memory object caching system,
特徴
memcachedの特徴としてあるのが、memcacheedは、キャッシュのためのサーバとして設計されており、データを内蔵のメモリに保存するメモリストレージの仕様のため、高速に動作する反面、揮発性であることを前提としており、memcachedやOSを再起動するとデータは消えてしまいます。
主な用途
高速に動作するメリットをもとに主に以下のような用途で使われます。
- データベース等に問い合わせて取得するデータを一時的にキャッシュすることで、データベースへのアクセスを減らし、サーバのリソースの使用を抑えると同時に高速なレスポンスを実現するために使用される。
- PHP等で、セッションファイルの保存先として使用される。
Memcachedのインストール
ここでの環境は、Rockey Linux8ですので、それを前提に進めます。
インストール
インストールに特別なことはなく、以下のコマンドでインストールできます。
# dnf install memcached
インストール済み:
memcached-1.5.22-2.el8.x86_64
完了しました!
設定
設定ファイルを編集して設定を行います。
環境に合わせて、最大同時接続数の「MAXCONN」やメモリキャッシュサイズの「CACHESIZE(MB単位)」、オプション設定の「OPTIONS」等を設定します。
# vi /etc/sysconfig/memcached
ここでは以下のように設定しています。
PORT="11211"
USER="memcached"
MAXCONN="10240"
CACHESIZE="32768"
OPTIONS=""
オプションの項目等を確認したい場合には、「man memcached」コマンドで確認することができます。
Memcachedの起動と確認
起動と自動起動設定
Memcachedを起動して、今後は自動起動するように設定します。
# systemctl start memcached
# systemctl enable memcached
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/memcached.service → /usr/lib/systemd/system/memcached.service.
稼働確認
telnetで接続します。
# telnet localhost 11211
稼働していることが確認できます。
Trying ::1...
Connected to localhost.
Escape character is '^]'.
ファイアウォールの設定
Memcachedをクラスター構成で使用したり、外部のアプリケーションサーバ等から利用するなど、外部からの通信受け付ける必要がある際には、ファイアウォールの設定も行います。
ここでは、ローカルネットワーク内の外部のサーバから利用できるように設定します。
# firewall-cmd --permanent --new-zone=local
# firewall-cmd --permanent --zone=local --set-target=ACCEPT
# firewall-cmd --permanent --zone=local --add-source=10.0.0.0/24
# firewall-cmd --permanent --zone=local --add-port=11211/tcp
# firewall-cmd --reload
2022年01月25日に投稿されました。
2022年01月28日に更新されました。